プログラミング教育を通じて育まれる子供の力

 プログラミングをお子さんに習わせた結果、始める前と現在で、生活や勉強への取り組み方についてどのような変化があったのか?そのアンケート結果※をまとめたグラフが発表されました。

 ※学研ホールディングスのグループ会社、学研エデュケーショナルのロボットプログラミング講座「もののしくみ研究室」を利用している会員の保護者にアンケートを実施したものです。

■ Q1.勉強や物事を深く考えるようになったか?

■ Q2.始めてから1年が経って、お子さんがどのように変わったと感じられるか?

(学研ホールディングスのプレスリリースより引用)

 Q1の質問に対するグラフを見ると、保護者のおよそ半数が、ロボットプログラミング講座をはじめてわずか1年でお子さんが「勉強や物事を深く考えるようになった」と感じています。

 また、Q2の質問に対する回答を見ますと、ほぼ半数のお子さんに見られる「手先が器用になった」ことなどはロボットを扱うのだからとすぐにその原因が分かります。しかし、忍耐力がついてきた、家族との会話の量が増えたなど、何がそのように変化させたのか分からないものが見られます。

プログラミング講座で体験する社会のミソ

 何故Q1、Q2において「忍耐力」といった回答が出てきたのでしょうか。

 忍耐力と言いますと、スポーツなどで忍耐力をつけるイメージがあります。そのスポーツとは言ってしまえば正反対のプログラミングで、何故忍耐力がついたのでしょうか。

 そもそも、忍耐力とは何なのでしょうか。三省堂国語辞典第7版では「忍耐」を「(くるしいことを)がまんすること」とあります。忍耐力とは我慢する力です。では、実際私たちはどのような状況で我慢をするのでしょうか。2つ例を出します。1つ目は、「ゲームでのレベル上げは面倒くさいのでやりたくないけれど、ボスを倒すにはまだレベルが足りないので我慢してレベル上げをする」、2つ目は「上司の言っていることに腹が立ったので何か言いたいが、報復が怖いので我慢して愛想笑いをする」。この二つはどちらも結果としては我慢するという行動の結果に繋がりますが、動機は正反対です。1つ目は「やりたくないが、報酬を得るには必要なことだから行う」、2つ目は「やりたいが、それをすると損をするので行わない」です。

 スポーツで忍耐力がつくというイメージは、この1と2が混同されているためです。スポーツの才能がある人であれば、1のように「優勝するためには練習が必要だ」と考えるわけです。2のほうは「練習をサボると監督・コーチに怒られるので練習せざるを得ない」わけです。1と2ではまるっきり違うけれども、忍耐とはこの1と2を混同しているため、同一に扱われて「忍耐力」が養われます。

 しかし、2の例でついた忍耐力は自分自身の能力を伸ばすためのバネにはそこまで役立ちません。そこで本題に戻ります。どうしてプログラミングで忍耐力がついたのでしょうか?

 実は、プログラミングを組む過程というのは、1の例をそのままなぞっているのです。プログラミングでは実現したいことをするためにはどういう手順で動作を行うかを考え、その後プログラムを組みます。しかし、ほとんどの場合、スムーズに進むことはありません。コードが間違っていたり、計算式が間違っていたり、あるいはそもそもこの動作をここで入れること自体が間違っていることもあります。こういうことを少しずつ修正していくことで、「自分が意図したことを実現する」という報酬を得ます。

 コードミスを探すことや、どこの計算が間違っているなどを探し出すことが好きな人はあまりいません。みんなやりたくないことです。しかし、これを乗り越えることで報酬を得ることができる、労力をいくらか割くことで報酬が得られる…このことをプログラミングを通して実感できるのです。

 ただ、面倒なことはできるだけ避けたいのは子供も大人も同じです。少ない労力で面倒なことを終わらせられるのであればこれほど嬉しいことはありません。つまり、「効率化」を考え始めるわけです。これがQ1の「勉強や物事を深く考えるようになった」ことに繋がっていると考えられます。

「勉強や物事を深く考えるようになった」のは、プログラミング講座において体験した面倒ごと、また、プログラミング講座から学んで日常生活に応用する中で経験した面倒ごとを上手く処理するヒントを探し始めたからです。

 こうした「何かに耐えること」で自分の欲しかったものを手に入れる成功体験は、人間社会を生き抜く上で大事なものとなります。こういったプログラミング技術以上の人生に大切なことを、プログラミング講座は小学生にこそっと耳打ちしているのです。

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