人工知能を牽引している「ディープラーニング」とは?

 この前、このSTEM NEWSでもAIについて少し解説した記事を載せました。しかし前回の記事では、人工知能には「強いAI(汎用人工知能)」と「弱いAI(特化型人工知能)」があるという内容であり、あくまで「人工知能とは?」にフォーカスしたものであり、現在実際に使われている、話題になっている人工知能について取り上げたものではありませんでした。

 今回は今現在使われている人工知能について、「なぜ話題になっているのか」、技術面から紐解いていきます。

第3次人工知能ブーム

 何故現在人工知能が話題になっているのか。実は人工知能は今まで2回、大きなブームを起こしてきました。

 まず1回目が1960年代。コンピュータを用いて、複雑なパズルや迷路を解くことができるようになりました。けれども当時は決まったルールの中でしか力を発揮できなかったため、ブームは過ぎて行きました。

 そして2回目のブームが1980年代です。この時は専門家の知識をプログラムでコンピュータに覚え込ませる、すべての問題と答えを記憶させ、回答できる人工知能を作ろうという動きが話題になりました。

 しかしこれは限界がありました。すべての問題と答えを記録するのは膨大な手間と時間がかかったからです。また、知らない問題には対応できません。このような欠点があったため、このブームを過ぎて行きました。

 現在の3回目のブームが何故起きたのか。それは2回目のブームが起きた理由と一緒で、今までの人工知能とは異なる画期的な技術が生まれたからです。

 その第3次人工知能ブームの鍵となる技術が、「ディープラーニング」です。

コンピュータが自分で特徴を見いだす

 現在までの人工知能は機械学習という技術を使って作られてきました。「ディープラーニング」もこの機械学習の中に含まれます。

 第2次ブームの時はすべての問題と答えをコンピュータに記録していました。機械学習では、これと対比して、人がルールを記述する、コンピュータに教えるのではなく、コンピュータがルールを見つけ出す、学習するようにする技術です。

 機械学習では、まず大量のデータをコンピュータに読み込ませ、コンピュータが自ら、人間が設定した期待される結果に近づくよう内部の計算方法を調整していきます。

 機械学習では人間がどれだけ関与するかによって3方式に分けられています。問いに対して人間が正解を設定した「教師あり学習」、正解は設定しないけれども結果にたいして OKかNGか人間が返す「強化学習」、そして正解も結果も設定しない「教師なし学習」です。

 ディープラーニングは「教師なし学習」に区分されます。この技術では、与えられたデータから自動で特徴を分類し、アルゴリズム(計算方法)を用いて人間には識別できない特徴のかたまりを認識していきます。この流れが人間の大脳皮質のモデルと似ているため、ニューラルネットワークとも呼ばれます。

 このモデルを何層にも、深く深くすることによって性能を飛躍的に高めることができました。そのため、ディープラーニング、日本語で「深層学習」と呼ばれているのです。

 今までの人工知能では、「みかん」の画像を識別する結果が欲しい場合、「みかんは橙色」という特徴を教えなくてはいけませんでした。しかしこれでは「みかん」だけでなく、その他多くの柑橘類と一緒くたにされかねません。

 ディープラーニングではコンピュータが自ら特徴を見いだすため、人間が無意識に判別している細かな特徴も把握することができます。そのため、「みかん」と柚、レモン、ポンカン、マンダリン、日向夏、カボスなどなど、柑橘類を一緒くたにまとめて「みかん」とすることはなくなるでしょう。

今後の人工知能

 この機能が大変よく活用されているのが「音声認識」と「画像認識」の分野です。確かに、声の特徴や顔の特徴というものは言葉にしづらいものですが、私たち人間はしっかりと誰の声で誰の顔かを無意識に判定しています。

 このように、現在の人工知能ブームは「ディープラーニング」と呼ばれる、コンピュータが自ら特徴を見いだしてくれる技術が発展したために発生しました。その結果、人工知能そのものを活用する分野はもちろん、ディープラーニングに適した並列処理に強みを持つハードウェアであるGPUが注目され、その開発会社が躍進を遂げるといった副次作用ももたらしました。

 今後人工知能に注目していく際は、この「ディープラーニング」が裏で、時には表で活躍していることを思い出していただけると幸いです。

(参考)
ディープラーニングって何?
https://blog.codecamp.jp/deep-learning

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