子供をSTEM好き、理科好きに変える家族の関わり方

 昨今、プログラミング教育必修化などの流れとともに、STEM教育への関心の高さがうかがえます。

 しかし、科学、技術、工学、数学のSTEM教育にお子さんが興味を持つには、興味を持続させ、STEM好き、理科好きへと変えるにはいったいどうすればいいのでしょうか?

 筆者は小学生の頃、太陽の黒点観測を少しやっていましたが、その時母親が一緒に映し出された太陽を見ていた記憶があります。果たして保護者はどのように子供に接するのがよいのでしょうか?

 今回は学研教育総合研究所が調査してまとめた、『小学生白書Web版2012年7月調査』を元にそのことを追っていきたいと思います。

理科好きと保護者の接し方

 同白書では、お子さんと保護者両方に調査をし、お子さんの理科好きと保護者の接し方の相関関係を探ったものです。この白書では、小学校6年生の日常にありそうな場面を設定し、仮にその場面に遭遇した場合、保護者がどう接するかを5つの回答から選んでもらっています。

 その小学校6年生の日常にありそうな場面は要約すると以下の4場面です。

・化石探し
・シャボン玉作り
・ふたご座流星群の観察
・カビの観察

 それに対応する保護者の回答は以下の5つ(ふたご座流星群の観察のみ、専門家などに相談に加えてインターネットなどでの確認が追加され6つ)となります。

A.すぐにやめさせる
B.好きなようにやらせる
C.一緒になってやる
D.配偶者や専門家、教師などに相談する
E.インターネットなどで確認する
F.その他

 なおこれらの回答は次のような意図で設けられ、この調査をまとめたのが下記の図です。なお、F.その他に関しては回答が少なかったため省かれています。

A:子どもの理科的な興味・関心に基づく行動をやめさせる
B:子どもが飽きるまで好きなようにやらせるが、保護者は直接関与しない
C:保護者も一緒に子どもの理科的な興味・関心に付き合う
D:自分では判断がつきかねるので、他人(配偶者、教師や専門家)に相談する
E:自分で情報を得て確認する(【ふたご座流星群の観察】のみ)

・子どもの理科的な興味・関心に対する、保護者の行動の仕方(場面別)

(学研教育総合研究所 小学生白書Web版2012年7月調査第3章 3より引用)

親は子供の興味を削がなければそれでいい?

 図を見ると、4場面のどれもがCと回答した保護者の場合、子供が理科に関して「とても好き」「まあ好き」と好意的に回答した割合が他のA、B、Dの回答よりも多くなっています。

 Cは保護者も一緒に子どもの理科的な興味・関心に付き合うという回答となっています。このことから、保護者の方も一緒になって向き合う、理科に興味を持つことが子供の理科好きにも好意的な影響を及ぼすことが分かります。

 また、化石探しを除く3場面でのA、Bの回答はどちらも子供の「理科好き」という傾向がほとんど変わらない点に注目です。
 
 Aの「子どもの理科的な興味・関心に基づく行動をやめさせる」ことは、子供の興味を削ぐことになるので子供の理科への興味、関心を失わせることは想像しやすいです。けれども、むしろ子供の自主性や好奇心を尊重しているように見えるBの「子どもが飽きるまで好きなようにやらせるが、保護者は直接関与しない」も子供の「理科好き」にはAとさほど変わりないというのはどういうことなのでしょうか?

親自身が引き込まれていなくては子供を引き込めない

 この理由を探る鍵がDとEの回答にあります。ただし、D、Eと回答した保護者の数が少ないため、この解釈は参考程度に留めて欲しいと引用元の小学生白書では述べられています。

「ふたご座流星群の観察」では、Dの「配偶者、教師や専門家に相談する」とEの「ネットなどで確認する」では、行動自体にそこまで違いはないように見えるにも関わらず、Eと回答した保護者の子供のほうが「理科が好き」と回答しています。

 以上のことから、「あくまでも推測の域を出ないが、CとEには保護者自身が理科的な興味・関心を持ち、行動を起こす、という共通点があるように思われる」(遠藤,2012)と述べられています。

子は親を真似ぶ

 このことから、子供の理科好き、STEM好きには、子供という当該の人物ではなく、保護者自身の理科、STEMへの興味関心が重要ではないかということが分かります。

 子供にとって親は成人するまで最も多くの時間を過ごす相手となることが多いです。それゆえに、子供は親の隅から隅までを見て、学んでいるのです。学ぶという言葉は元々「まねぶ」、すなわち「真似ぶ」からきていると言われている通り、親の真似をして学んでいるのです。

 お子さんを理科へ、STEMへ、プログラミングへと引き込む際、親御さん自身も引き込まれることが、お子さんをそれらが大好きと言うようになる一番の秘訣かもしれませんね。

(参考)
遠藤宏美 『小学生白書Web版2012年7月調査第3章 3』(学研教育総合研究所,2012)
http://urx2.nu/Os49

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