エストニアの姿勢から日本が学ぶべきこととは

 以前の記事で、最先端のIT国家としてエストニアという国をご紹介しました。今回はこのエストニアがなぜ電子政府としての取り組みが賞賛され、IT国家として認められるようになったのか、またその理由から日本が学ぶべきことについて書いていきます。

IT先進国エストニアの背景

 そもそもエストニアは北ヨーロッパにある人口130万人ほどの小さな国です。何がきっかけでITにおける先進国家となることができたのでしょうか。その始めとなったのは20年以上前にさかのぼります。

 1996年トーマス・ヘンドリク・イルベス大統領によって提案されたタイガーリープ(虎の跳躍)と呼ばれるプログラムがきっかけでした。このプログラムの中で全ての教育機関がインターネットに接続している状態を目指しました。

当時はまだパソコンの価格が平均月給の何倍もする時代で、1991年に独立を回復したエストニアは国民も政府も経済的に厳しい時代でした。それにも関わらず、この政策によってエストニアはあらゆる学校にパソコンとインターネット環境を整えていき、その後8年間でコンピューターサイエンスの授業が全学校の84%で行なわれるほどになりました。

 この政策がどれほど大変な決断だったかというと、当時は全国の病院全体でも使い物になるコンピューターが4台しかなかったそうです。そのような状況の中で、全国の学校に新型のコンピューターとインターネットを整えることを目指したのですから、当然簡単な決断ではなかったことでしょう。

 そしてその決断によって、現在のIT国家としての地位を確立するようになりました。

当時の政府の決断は素晴らしかったといえますが、やはり現場で教える教員にとってはITを教えることに対する苦手意識が強かったようです。そこでエストニアでは、「教育のための情報技術財団(HITSA)」という団体が中心となって人材教育も行なってきました。

決心と覚悟

 現在のことだけを見ようとしたら、本当に現在のことだけしか見えてきません。エストニアが素晴らしかったのは、将来の国を見据えてどれだけ現状が苦しかったとしても、子ども達にエストニアの未来を託したことだと私は思います。その裏には強い決心と、そして覚悟があったのではないでしょうか。

 日本もプログラミング教育を進めていくうえで、足りていないものはたくさんあります。しかし過去のエストニアと比べてみるなら十分すぎるほど持っていることでしょう。エストニアが大きな決断をしたように、私たちも将来を背負うのは子ども達であることを分かって、強い決心と覚悟を持ってプログラミング教育を進めていきたいですね。

参考
プログラミング教育は子どもに何をもたらすのか?
https://diamond.jp/articles/-/189738
エストニア電子社会の知られざるルーツとは?
https://estlanding.com/blog/?no=1

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